糠床ブログ

不定期

アニメ史上最も安いロボット(900円)

Youtubeで12月3日から配信が開始されたロボットアニメ、『OBSOLETE

ボトムズが三度の飯と同じぐらい好きな自分にはクリティカルヒットだったのだが

設定が1話だけだと分かりにくいのと、何故アニメ史上最安値のロボットなのか

基礎のキぐらいを解説したいと思う

 

2014年に飛来した宇宙人『ペドラー(行商人)』、彼らは人類に対して交易のみを要求してきた

その内容は石灰岩1000㎏に対して彼らの技術で作られた物を交換するというもの

彼らとの交易によって現れたのはエグゾフレームと呼ばれる意識制御型の二足歩行ロボットだった

 

なぜ石灰岩1000kgなのか

日本での価格においても石灰岩1000㎏の価格は約900円ほど、遠い宇宙から来て要求するには随分と控え目に思える

石灰岩とはつまり、カルシウム(Ca)を50%以上含む堆積岩である

地球ではありふれた物質であるCaだが、宇宙で探すとなると大変な物質で太陽大気からでは10の-1乗という比率になる、惑星で探そうとしてもガス惑星や火星のような水のない地球型惑星では惑星が誕生してしばらくするとCaは宇宙空間へと飛散してしまう

地球のように大量の水、海がある惑星でないとまとまった量が存在しない物質なのだ

もし、ペドラーが人類に似た炭素ベースの生物ならば骨格の形成や神経伝達、筋肉の収縮などに欠かせない物質だと考えることができる

どうして交易品がエグゾフレームなのか

これは非常にシンプルな答えである、この便利なロボットを与えれば、交易相手が必死になって石灰岩を集めてくれるし、何らかの理由で大規模な採掘が制限されても小規模な交易相手は渡したエグゾフレームを使って働きアリのように交易を続けてくれるのだ

 

そしてペドラーの想定内と思われる形で人類世界は動きだしていく

 

2015年、エグゾフレームは発展途上国において急速に広がりはじめ

先進国は自国産業の保護を目的としたエグゾフレームの輸入・使用を制限するザンクト・ガレン協定(多分 東スイスにある都市名)を締結

一方で非加盟国では盛んな利用が進められ、軍事利用も___

というのが、1話視聴以前にある世界の流れである

1話は時系列的にはエグゾフレームによる軍拡が広がり、大国もその流れに逆らえなくなった2023年からはじまり、1話へと続く軍事利用とその広がりを2話以降のエピソードで後追いしていく形になっている

 

タイトルであるOBSOLETEは時代遅れ、と言うような意味で、エグゾフレームによって既存の経済や価値観が破壊されていく世界の物語がこれからどのように描かれるのか楽しみである

 

  

 OBSOLETE 公式サイト

https://project-obsolete.com/